家を建てる時には、家の素材をどうするのかを決めなくてはなりません。
家の素材は大きくわけると3種類あります。
木材、鉄筋コンクリート、鉄骨です。
これらの素材を組み合わせた混構造の建物もありますが、今回は基本的な3種類について詳しく紹介いたします。
目次
家の素材3種類について
家の素材は大きく分けると3種類です。
それぞれどんな物なのでしょうか。
木造
木造は、木材を加工して柱や梁を組み上げて造ります。
板の代わりに、丸太を薄くスライスして接着剤で貼り合わせた合板が使われることもあります。
合板は主に、床や壁に用いられているのです。
木材の種類は、強靭なケヤキ、見た目が美しく特有の芳香があるヒノキ、木目は鮮明だが割れやすいスギ、耐朽性は低いが加工しやすいツガなどが使われています。
鉄筋コンクリート造(RC造)
鉄筋コンクリート造は、圧縮に強いコンクリートと、引っ張りに強い鉄筋を組み合わせて柱や梁、壁、床の荷重を支える床版であるスラブを造ります。
コンクリートの材料は、砂利、砂、セメント、水であり、これらを練り混ぜて造ります。
鉄筋の表面をデコボコにすることで、コンクリートが馴染みやすいようにしているのです。
造り方は、まずは鉄筋を組み上げます。
鉄筋の周りを型枠である合板で囲み、柱や梁の鋳型を造るのです。
型枠に生コンを流して充分に突き固めます。
養生するために一定期間置いた後に型枠を取り除いて完成です。
鉄骨造
鉄骨造は、鉄骨を骨組みにして造ります。
鉄骨には軽量鉄骨と重量鉄骨があります。
軽量鉄骨は鉄板を曲げて作った6mm未満の鋼材を使うのです。
家の地盤に特に問題がなく、間口が狭い家に適しています。
重量鉄鋼は、6mm以上の鋼材を使います。
地盤が硬いと耐地力があるので重量鉄骨が用いられるのです。
柱や梁は工場で加工して、できるだけ現場での作業を減らすように工夫しています。
工場で作った部材をハイテンションボルト等を使って溶接してつなげていくのです。
鋼材は他の材料に比べると強度があるので、部材の断面積を小さくすることが可能です。
そのため、軽快なフレームで家を造ることができるのです。
家の素材のメリット、デメリットは?
3種類の家の素材のメリットやデメリットはどんなことなのでしょうか。
木造
メリット
- 他の素材と比較すると価格が安い
- 木造を取り扱っている施工会社が多いので家を建てやすい
- 間取りや設計の自由度が高く、狭小地や変形地にも造りやすい
- リフォーム時に自由に設計しやすい
- 他の素材と比べると断熱性が高い
- 吸水性と吸湿性に優れているので、季節によって湿度が変わる日本の風土に合った素材
- 自然の素材なので精神的に安らぐ
デメリット
- 劣化やシロアリなどの害虫の被害を受けやすい
- 他の素材と比べると防音性が弱い
鉄筋コンクリート造(RC造)
メリット
- コンクリートで造られているので頑丈な構造になる
- 耐用年数が他の素材よりも長く設定されている
- 耐震性・耐火性に優れている
- 外壁を貫通する音や上階の床衝撃音を遮音するので、防音性が高い
デメリット
- 他の素材を比較すると費用が高い
- 結露が発生しやすくカビが生えやすい
- 木造と比べると重量が3~4倍あるので、地盤が軟弱な土地には地盤改良や杭基礎を打つ必要がある
- コンクリートの継ぎ目などから雨漏りがおき、木造と比べ物にならない程頻度が多い
- 工期が長い
- 木材のような温かみはなく冷たい感じがする
鉄骨造
メリット
- 構造が強いので耐力壁の制約が少ない。柱のない大空間も作ることができるため、間取りを自由に設計しやすい
- 木造よりも遮音性が高い
- 耐震性に優れている
デメリット
- 鉄筋コンクリート造(RC造)に比べると遮音性が劣る
- 鉄骨は550度程の高温になると一気に強度が失われるので、火災に弱い
- 比較的費用が高くなる
- 木材のような温かみはなく冷たい感じがする
家の素材、どうやって選ぶ?
家の素材や構法にはそれぞれメリットやデメリットがあります。
火災で燃えにくくて、地震や台風に強くて、腐ったり錆びたりしない素材と考えると、全てをかなえてくれる素材はありません。
それぞれのメリットとデメリットを知った上で選んでください。
素材の特徴に加えて、耐用年数やリフォームがしやすいこともポイントになります。
鉄筋コンクリート造(RC造)は丈夫で壊れにくい特徴を持っていますが、裏を返せば壊しにくい素材であるということです。
壊しにくい家は、模様替えや改修が難しくなり、建てる家によっては、まったく出来ないものもあるくらいです。
まとめ
家を建てる時には素材に迷いますよね。
日本の風土に合っている伝統的な木造にするのか、頑丈な鉄筋コンクリート造(RC造)を選ぶのか、自由な間取りにしやすい鉄骨造にするのか選択肢があります。
家を建てる前にそれぞれの特徴を良く知って、納得がいく素材を選びましょう。
将来的なリフォームなどものことも考えて決めていきましょう。