家は人生で一番大きな買い物と言われています。
家を建てる前にはどのくらいの金額がかかるのか、しっかりと理解しておきたいですよね。
住宅会社から見積りを出してもらいますが、実際に家が完成した後には見積りの1.5倍や2倍の金額がかかったなんていう例もあるのです。
それは、見積書に必要な経費が入っていなかった、基礎工事が別だったなどで金額が変わってしまったのです。
では、いったい見積りのどこをチェックしたらいいのでしょうか?
見積りで悪徳業者かどうか見分けることができるのでしょうか?
住宅会社の見積りのチェックポイントについて紹介いたします。
住宅会社の見積りでチェックするポイント
ハウスメーカーや工務店が見積りを作成することになりますが、工事の見積書には法的に決められた書式というものはありません。
そのため、詳細な工事見積書を依頼することが重要になってくるのです。
詳細な見積書を依頼する
見積書は詳細に記載されていないと、工事中に変更箇所が出たときにいくら増減するのか分からなくなってしまいます。
下記に、一般的な工務店が作成する見積書の中で、先頭のページにある内訳書の一例を挙げます。
見積書の表紙には、金額には消費税が含まれているのかどうか、有効期限がいつまでなのか、見積りに含まれない別途工事費の項目などが記載されることになるので、しっかりと確認してください。
詳細な見積書は、住宅会社の企業体質を見ることができるので、とても重要なものです。
見積書の金額によって家の引き渡し価格を明確にすることができるのです。
大科目 | 比率 | 科目 | 工事の内容 |
仮設 | 3% | 仮設工事 | 足場組み、仮設電気、仮設トイレ、養生、清掃、片づけなどの準備のための工事 |
基礎 | 5% | 基礎工事 | コンクリート、鉄筋、型枠、杭、土の処理など家の基礎をつくるための工事 |
木工 | 35% | 木工事 | 建物の骨組み、木材、建材、ボード類、釘、金物などを使う大工さんの工事 |
屋根 | 4% | 屋根工事 | 瓦、板金などで屋根を葺く工事のことで、庇や樋の工事も含む |
建具 | 10% | 金属製建具 | 窓のアルミサッシと金属製ドアの工事 |
木製建具 | 木製窓や木製ドア、障子や襖付けなどの工事、建物金物や取付け手間も含む | ||
ガラス工事 | アルミサッシ以外のガラスで、はめ殺しガラス、ガラスブロック、化粧鏡などの工事 | ||
仕上げ | 13% | 防水工事 | ベランダなど長期にわたって防水機能をもった層をつくる工事 |
タイル工事 | 浴室の床や壁、玄関などのタイルを張る工事 | ||
石工事 | 石を張る工事。タイル状の石が出まわるようになり、タイル屋さんが張る場合もある | ||
金属工事 | 物干し金物、鉄骨階段、手すりなどの金属を使った工事 | ||
左官工事 | 外壁内壁を塗り仕上げとした場合の工事 | ||
塗装・吹付け工事 | 外壁に粒状の材料を吹き付け、色着けを行う化粧工 | ||
内外装工事 | 外壁はサイディングまたは鋼板で、内部は床・壁・天井の仕上げに関係する工事 | ||
仕上げユニット | 7% | 仕上げユニット工事 | 造付け、既製家具、システムキッチン、洗面化粧台、ユニットバスなどの工事 |
設備 | 13% | 電気工事 | 電灯コンセント、照明器具、弱電設備などの工事 |
給排水衛生工事 | 衛生設備、給湯、給水、排水、浄化槽、ガスなど水道屋さんの工事 | ||
冷暖房空調工事 | 冷房、暖房の工事 | ||
ガス工事 | 給湯器・コンロ・暖房などにガスを供給する配管工事 | ||
諸経費※ | 10~15% | 諸経費 | 現場経費と会社経費を合計した費用 |
その他 | 解体工事 | 既存建物の解体撤去がある場合の工事 | |
外構工事 | 堀、門扉、植栽、カーポートなどの工事 |
※諸経費は工事費や会社規模によって異なります
相見積りをとる
同じ設計内容の見積りを複数の会社に依頼することを、相見積りといいます。
相見積りは、その地域での家の建築の適正な工事価格を知ることができるので、非常に重要なものです。
注文住宅のように1棟ずつ設計が異なる建物にかかる費用は、詳細に見積もらないと分からないものです。
1社だけに見積りをだしてもらっても、それが適正な価格かどうかを判断することは難しいですよね。
ただし、どちらが高い、安いといった競争をあおるために相見積りをとるのではない事を覚えておきましょう。
こんな対応をする住宅会社はあやしい?
住宅会社の中でも良い会社、悪い会社は存在します。
悪徳業者と契約しないためにはどのようなことに気をつけたらいいのでしょうか。
見積書の金額が高いと言うと、大きく値下げしてくる
家を建てる費用が抑えられることは嬉しいですが、最初に提示された見積書の金額が高いというと、かなり値下げしてくる住宅会社は要注意かもしれません。
大きく値下げすることで、あなたの家の質が大きく下がってしまうかもしれないからです。
一概に高い、安いで判断せずに、相見もりなどから適正価格を知るようにしましょう。
契約をせかされる
家は大きな買い物です。
じっくり検討してから決断したいところですが、契約をせかしてくる住宅会社もいます。
そんな住宅会社は要注意です。
不況のあおりで赤字の住宅会社も増えており、急いで契約しないと経営が成り立たないのかもしれません。
ゆくゆく倒産なんてことになったら大変ですよね。
まとめ
住宅会社の見積りは、詳細な項目が入っているものを依頼しましょう。
そうしないと、家が完成した時には、見積書の金額を大幅に超える金額に膨れ上がってしまうことがあるからです。
見積書は1社だけではなく、複数の会社に相見積りを依頼しましょう。
地域の適正価格を知ることが重要なのです。