新潟で家を建てるとなると地震対策が気になりますよね。
新潟は過去に大規模な地震が発生している地域です。
南関東で発生するマグニチュード7程度の地震の、今後30年以内の発生確率は70%程度などと言われています。
これは家を建てる世代の30代の人が、60代になるまでにもう一度大地震を経験する可能性が70%もあるということです。
とても高い確率ですよね。
日本は地震大国なので、地震はどの地域でも起こる可能性があります。
そこで、新潟・上越地方の地震や断層、新潟・上越に合わせた耐震性能について紹介していきます。
新潟・上越地方の地震や断層について
日本は地震大国なので、日本各地に活断層があります。
新潟も例外ではありません。社会的や経済的に大きな影響を与えると考えられる活断層が新潟には6つあります。
櫛形山脈断層帯、月岡断層帯、長岡平野西縁断層帯、十日町断層帯、六日町断層帯、高田平野断層帯です。
私たちはこの活断層の上で生活をしているのです。
地震は住宅の損壊や私たちの日常に甚大な被害を与えるだけではなく、風評被害などで新潟県内の観光産業や経済にも大きな影響を与えてしまうのです。
記憶に新しい平成16年10月23日の新潟県中越大震災は最大震度7を記録しています。
住宅損壊約12万棟、避難者10万人という被害をもたらしています。
地震における死者の中には、建物等の倒壊に伴って亡くなった方もいるので非常に残念なことです。
住宅が全壊や半壊すると、住むことができなくなってしまいます。
大規模な地震が起きたら余震が続くので、今後家が壊れる心配もあるので家に居ることが不安になります。
家の被害はなんとか免れたとしても、家具や壊れた家財道具が散乱してとても住める状態ではなくなることもあるのです。
そういった理由から多くの人が避難所を利用することになります。
しかし避難所ではプライバシーの確保が難しいので、車中泊やテント生活を続けざるえない人もでてきます。
数日ならば耐えられますが、長い期間続くと生活することが困難になります。
今から家を建てるのならば、耐震性能がしっかりした家を作り、地震で揺れても耐えられるように家具などを固定しておく必要があるのです。
ハザードマップを確認しよう
ハザードマップは被害予測地図のことです。
土砂災害や津波、洪水、液状化といった自然災害を予測し、被害範囲を地図上で表したものです。
国土交通省ハザードマップポータルサイトから検索や閲覧することができます。
命を守ってくれる家を建てるには、立地が重要です。
自分が家を建てる土地のハザードマップを確認してみましょう。
土砂災害ハザードマップでは、新潟県は詳細に作成されています。
新潟県は、過去に地震や豪雨による大災害に何度も見舞われているからです。
津波ハザードマップでは、過去の津波や洪水の実績に基づいて、浸水するおそれのある範囲とその程度、避難場所などが記されています。
洪水ハザードマップでは、過去の大雨などの実績に基づいて作成されています。
洪水は津波と違って海岸沿いなどに限定されないので、どの地域でも起こる可能性があります。
津波が恐いのはもちろんのことですが、川の堤防が決壊する、地下水や下水道があふれ出るなど、水による被害が非常に恐ろしいのです。
土地が液状化するのも水が原因です。
水がこない高台や丘陵地が安全かと思っていても、高台の中の盆地は水害にあう可能性があるのです。
地震で液状化した土地がもともと沼や池だったということもあるので、家を建てる土地をピンポイントで調べてみましょう。
耐震性能はどうしたらいい?
地震に負けない住宅の耐震性能は3つあります。
耐震・制震・免震です。
今までは耐震が一般的な考え方でしたが、地震のエネルギーが建物に直接伝わる構造のため、家が全壊しなくても損傷を受ける可能性があるのです。
そこで最近注目されてきているのが、制震や免震といった性能です。
制震は、柱や梁で揺れを吸収するので、建物の揺れを制御します。
免震は、建物と地盤の間に免震装置を組み入れて揺れをシャットアウトするしくみです。
それぞれのメリットやデメリットについてまとめてみました。
メリット | デメリット | |
耐震 | コストが抑えられる | 地震のエネルギーが建物にそのまま伝わるので、外装や内装の損傷、家具が転倒する可能性がある |
制震 | コストが抑えられる どんな地盤でも対応できる |
免震に比べると揺れが低減されない |
免震 | 揺れが低減されるため、建物の損傷が少なく、家具の転倒や破損が少ない | コストがかかる 地盤によっては対応できない 工期が長くなる |
まとめ
新潟県は過去に大規模な地震が発生しており、活断層もあるので、家を建てる時には地震の対策が必要になってきます。
まずは家を建てる土地がどんな場所なのか、ハザードマップで確認してみましょう。
住宅の性能については、耐震・制震・免震のメリットやデメリットをよく理解した上で選択していきましょう。